第19回「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展2018 審査総評・審査員

ふるさとの田んぼと水 子ども絵画展 / 2018年審査総評・審査員




審査総評

「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展を今年も開催することができました。このコンクールは全国水土里ネット・都道府県水土里ネットが主宰し、未就学児童の3歳児から小学校6年生までを対象にしています。
今年で19回目を迎える本コンクールには、6,284点もの応募がありました。その中から予備審査で1,095点まで絞り込み、本審査では学年ごとに分けて審査をおこない187点を入選といたしました。
その入選作品の中から農林水産大臣賞など7つの賞を選び、さらに17の協賛団体・企業社賞を各担当者立ち会いのもと決定しました。
優れた作品が多く、審査が非常に困難だったことは言うまでもありませんが、どの絵も想像力と生命感にあふれた作品ばかりで、会場は子どもたちのエネルギーに圧倒され、驚きでいっぱいでした。
今年のテーマは昨年から引き続き「新発見!ぼくのわたしのふるさと」です。稲に咲く花や、みょうがの収穫といった珍しい場面から、農作業風景、用水路や水中に棲む生き物たち、さらには地域のお祭りなど、ふるさとの自然と農業をユニークに捉えた作品が出揃いました。何気なく目にしている日常の風景などもよく目をこらして見てみると、新たな発見が必ずある。そのことを、子供たちの想像力豊かな絵たちが教えてくれているようでした。
また、家族のつながりや地域の行事を描いた作品も審査員の関心を引きつけました。近年、日本各地で異常気象や大規模な自然災害が頻発している中で、家族という何よりも大切な存在に気づかされ、地域社会のあり方を考えさせられる機会が増えているからかもしれません。先入観や偏見のない子どもならではの目線で描かれるこうした情景は、われわれ大人の心にも深く響きました。
土や水によって育まれた故郷の自然・文化、伝統はかけがえのないもので「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展がそのことを再認識するきっかけになることを願ってやみません。
最後になりましたが、受賞された皆様には心よりお祝い申し上げます。これからも自然の恵みに感謝しつつ、表現する喜びを忘れずにいてほしいと思います。また、応募された皆様には、審査が優劣をつけがたく大変だったことをお伝えし、来年もぜひ応募いただきたいと心より願っています。


審査員

真室 佳武 (まむろ よしたけ)

東京都美術館館長。専門は近現代美術。東京芸術大学非常勤講師などを経て、昭和51年群馬県立近代美術館学芸員、61年から東京都美術館に勤務、平成7年初の専門職館長となる。

岸 ユキ  (きし ゆき)

女優。TV ドラマ等で活躍。農業問題、環境問題について、環境省や国土交通省等の政策審議委員をはじめ公的職務を歴任。画家としては二科会会友・日本美術家連盟会員。

浅野 康則  (あさの やすのり)

画家。武蔵野美術大学卒業。浅野美術教室主宰。東京・横浜・パリで個展やグループ展。中国・フランス等の作家と交流展をオーガナイズ。太平洋美術会運営委員・日本美術家連盟会員。

布井 剛  (ぬのい つよし)

画家。武蔵野美術大学卒、同大学院修了。1976年~87年グループ展11回展に出品、1976年~88年主体展に出品、1989年~ 白日会に出品。白日会会員・JAN会員・日本美術家連盟会員。

宗像 幸彦  (むなかた ゆきひこ)

編集者、ライター。東京外国大学卒業後、出版社勤務を経て2000年よりフリーランス。農業、食、アートなどを中心にさまざまな媒体で活動中。

森井 秀之  (もりい ひでゆき)

全国土地改良事業団体連合会企画研究部長。農林水産省入省後、技術職として全国各地の農業農村整備事業等を現地指導。

[アドバイザー]
伊能 洋
  (いのう ひろし)

洋画家。日本美術家連盟会員。JAN会員。伊能忠敬より七代目の子孫にあたり、伊能忠敬研究会理事。美術研究所・伊能アトリエ主宰。2001年~2008年まで審査員を務める。

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