2019年に映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』で、舞台裏がドキュメンタリー化され、話題になったニューヨーク公共図書館。
民間からの寄付によって成り立っている公共の図書館で、年間におよそ180万人が訪れ、無料で入館することができます。
そのコレクションは、現在5000万点を超え、100を超える主要なトピックで編成された膨大な規模。
デジタルライブラリーとして集められた画像およそ91万点が、公式サイトで無料閲覧可能で、そのうちの31万点超がパブリックドメインで無料ダウンロード可能です。
パブリックドメインについては、基本的に著作権フリーのため、誰でも自由に利用可能。
必須ではないですが、公式サイトは、将来さらに多くのコンテンツをリリースするためにクレジット表記を求めています。
博物館や美術館とはまた趣の異なる、この図書館の資料や作品の無料ダウンロード方法を解説します。
Contents
1.31万点超のパブリックドメインが無料ダウンロード可!
無料ダウンロード手順と著作権確認方法
無料ダウンロード手順と著作権確認方法
1-1.公式サイトを日本語に変換
まずは、ニューヨーク公共図書館公式サイトデジタルコレクションページへ。
英語で書かれたホームページを日本語に変換します。
1-2.特徴ある11のカテゴリから選択
公式サイトは以下の11カテゴリに分類されています。
興味のあるお好きなカテゴリから選択してみてください。
- 写真コレクション
- 初期のアメリカ写本プロジェクト
- パブリックドメインのおすすめ
- ニューヨーク市についてのコレクション
- ファッションコレクション
- デザイナーのためのコレクション
- ネイチャーコレクション
- ゲイとレズビアンの歴史
- ポスターコレクション
- マップとアトラス
- ブックアートとイラスト
2-3.カテゴリ選択後、パブリックドメインに絞る
お好きなカテゴリ中のお好きなトピックを選択してください。
本記事では、ブックアートとイラストカテゴリより古地図をダウンロードします。
トップページを下の方までスクロースすると、ブックアートとイラストカテゴリがあります。
その中のローレンス・H・スローター・コレクションをクリックします。
次のページに変わると、資料の一覧が表示されます。
左側に絞り込みの検索窓が出現するので、左上のフィルタータブをクリックし、『パブリックドメインに絞る』にチェックすることで、パブリックドメインのみに絞り込むことができます。
今回は鮮やかな地球儀の画像をダウンロードします。
2-4.ダウロードサイズの選択と、著作権の確認
クリック後は、資料の詳細画面に移ります。
ダウンロードする際はお好きなサイズを選択することで、ダウンロードが開始されます。
パブリックドメインの画像にのみ、『制限なく自由に使用できます』と表示されます。
詳細ボタンをクリックして、一番下までスクロールすると権利に関する内容が詳しく記されています。
また、著作権については、こちらのページにも詳しく記されているため、画像使用の際は一読することをおすすめします。
ダウンロードした画像がこちら
2.無料ダウンロードできる作品や資料
2-1.日本に関する作品(浮世絵や源氏物語、東海道五十三次など)
ブックアートとイラストカテゴリの中には、日本美術に関するものが結構見当たります。
その中でも、特に目を引いたのが、源氏物語絵巻、浮世絵の安藤広重の東海道五十三次京都、諏訪湖や仏教に関する画像。
2-2.世界の古地図
マップとアトラスカテゴリには、かなりの数の、世界の古地図があります。
アメリカはもとより、ニューヨーク、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北極圏など。
古地図好きの方なら、見ていて飽きない程の量です。
2-3.その他、ファッション、ポスターカテゴリなど
3.映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』
ニューヨーク公共図書館の裏側をドキュメンタリー化し、映画化されたのが『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』。
一般に税金で運営されている『公立』図書館とは、一線を画す活動がされています。
起業を目指す起業家や、裁判資料を集める弁護士、フリーランスのジャーナリストなど、そこに集まる人々はさまざま。
アメリカ社会で根付いている寄付文化と、パトロンに支えられ、そのニーズに真剣に応えようとする図書館の在り方が、まさに『公共』図書館という、日本ではあまり馴染みのないスタンスなのでしょう。
本格的なデジタル社会の到来で、作品や資料がデジタル・アーカイブ化されていく中、未来の図書館の在り方を真摯に模索し、利用者のニーズに応えようとする姿が印象的です。
映画の公開パネルディスカッションがされた動画がyoutube上にありましたので、興味があれば、ご覧いただき、公式サイトの利用に役立ててみるのも良いかもしれません。
4.専用アプリをダウンロードしてスマホで閲覧できる!
NYPLの電子書籍リーダーアプリ『SimplyE』をダウンロードすることで、電子書籍やオーディオブックに無料でアクセス可能です。
IOSでもアンドロイドでもダウンロード可能で、30万点を超える資料があり、ウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズのような無数のデータベースから検索することができ、著作権が消失している本はダウンロードも可能とのことです。
公式サイト内のこちらのページからダウンロード可能です。
5.終わりに
ニューヨーク公共図書館で、ダウンロード出来る画像は、絵画や美術品というよりは、資料的な画像が多いのが特徴です。
通常、美術館サイトはデータ量が大きいため、検索すると重たく、ストレスになりがちですが、公式サイトは、見やすく整理され、サクサク検索することができ、使い勝手がとても良いです。
映画の公開ディスカッションでも協調されていた『公共』のスタンスが、公式サイトにも表れています。
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